

消費者金融などからお金を借りたが、やむをえず返済が滞ってしまっているうちに会社や家に朝と夜の区別無く催促の電話がかかってくるようになった。これでは日常生活や仕事さえままならない…。
実は借金の取立てにもルールがあります。具体的には、消費者金融(サラ金)業者やその業者から委託を受けた者は、取立てをするにあたり「貸金業者又は貸金業者の貸付けの契約に基づく債権の取立てについて 貸金業者その他の者から委託を受けた者は、貸付けの契約に基づく債権の取立てをするに当たつて、人を威迫し又はその私生活若しくは業務の平穏を害するような言動により、その者を困惑させてはならない。」とされています。
ちなみに、「威迫(いはく)」とは「脅迫にまでは至らないが、言葉や動作で相手方に不安感を抱かせる行為」のことです。「平穏を害する」ということも含めて、具体的には次のような行為が挙げられています。金融庁ガイドラインでは威迫の例として次のような事をあげています。
●暴力的な態度をとること
●大声をあげたり乱暴な言葉を使うこと
●多人数(通常、3人以上と言われています)で債務者や保証人の居宅等に押し掛けること
●午後9時から翌朝午前8時までの間に、電話で連絡したり、電報を送達したり、訪問したりすること。またその他不適当な時間帯(冠婚葬祭時など)も同様
●反復または継続して(1日何回もや毎日のように)電話で連絡したり、電報を送達したり、訪問したりすること。
●張り紙、落書きその他いかなる手段であるかを問わず、債務者の借入れに関する事実、その他プライバシーに関する事項等をあからさまにすること。
●勤務先を訪問して、債務者、保証人等を困惑させたり、不利益を被らせたりすること。
●他の貸金業者からの借入れやクレジットカードの使用等により弁済することを要求すること(他の金融業者から借り入れして返済するよう迫るなど)。
●顧客が債務整理についての権限を弁護士・司法書士に委任した旨の通知があった後に、または調停その他裁判手続きをとったことの通知を受けた後に、正当な理由無く顧客に対し支払い請求をすること。
●法律上支払い義務の無い者(保証人になっていない親や親類など)に対し、支払い請求をしたり、必要以上に取立てへの協力を要求すること。
●その他正当とは認められない方法によって請求したり、取立てをすること。
上記のような取立てにあったら、必ず電話は録音しておきましょう。張り紙やそのほか証拠となるものは捨てないで保管することです。落書きなど保管が難しければ必ず写真を撮っておきましょう。写真はデジカメで取るよりも、普通のフィルムカメラで撮影した方がより強い証拠となります。
これらの取立て規制に違反した消費者金融業者は、1年以下の懲役若しくは300万円以下の罰金、またはこれらの併科となり、行政監督庁からは業務停止処分、あるいは登録取り消し処分に処せられますが、借り手の弱みや知識不足につけこんで違反行為や悪質な取り立てを行ってくる業者も少なくありませんから注意が必要です。
家族の誰か宛てに借金の取立てがやってきたら、家族が借金のことを知っているなら少しは心の準備もあるかもしれませんが、ほとんどの多重債務者はなるべく借金を隠して生活されていることが多いので最初に取り立ての電話や取立人がやってきたらやはりびっくりするでしょう。
では借金の取立てが身内になどに及ぶ場合はいったいどんな場合でしょうか。
1.信販ローン、クレジットカード。こちらはほとんどが保証人なしの契約なのであまりご家族には影響がない場合がほとんど。
2.借入先が公的機関の場合。金融公庫等を利用した事業資金や住宅資金などを借りていた場合。 最優先で誠意を持って対応したほうが良い。暴力的な言動や態度はないが淡々と契約通り、法律通りにすべてが進む。そして家族が保証人になっている場合が多く最優先で慎重に話を進めて返済するべきである。
3.サラ金、ヤミ金の場合。この場合電話や訪問の取立てが厳しい事が多くまずこの借金を返済してしまおうと考えがちだが、サラ金やヤミ金の場合は対応にも一貫性がなかったりする。そのためか弁護士などに介入されることを一番嫌っており、逆にサラ金やヤミ金のほうが法的措置をとることはない。
もしこのようなサラ金やヤミ金業者が取り立てに来たなら、ご家族のみなさんは落ち着いてこのように対応しよう。「私は保証人ではないので借金の事は本人に言って。」とだけ言いましょう。
伝言なども受けてはいけません。「伝言はしない。要件も聞かない。」できるだけはっきり意思表示しましょう。「伝言があるなら手紙を書き自分でおいて行って。」と言っても良いでしょう。
あまりにしつこければ「警察を呼ぶ」のも手です。そしてこのような(家族に返済を迫る取立てがくる)状況になっているということは、借金をした本人に返済できる借金の額ではなくなっていることが明白ですから、家族として借金をきちんと整理するように説得し、債務整理をすすめることが良いかもしれません。借金は人の命を奪えませんからあまり暗くならずに前向きにいることが大切です。